日本矯正歯科学会の認定医制度は、矯正歯科医療の水準を維持し向上を図ることにより国民に適切な医療を提供するために行われています。
そのために学会は、矯正治療に関して適切かつ充分な学識と経験を有するものを「学会の認定医」としています。
日本では矯正歯科の教育は戦前から行われていましたが、現在のような形で医療として普及するようになったのは戦後、マルチブラケット法といわれる、歯の表に金具を着けワイヤーを通す方法が普及してからのことです。この方法が広まり始めた30年ほど前は、矯正歯科の教育機関も少なく専門医も数えるほどしかいませんでしたが、戦後の経済発展に伴い、矯正歯科の需要の高まりとともに“自称”矯正歯科専門医が増えはじめ、矯正歯科治療の質に対して良識ある専門医間で危惧される状況となりました。
そこで、日本矯正歯科学会が矯正歯科医の技術と経験を認定し、資格証を発行することにして、これを基に広く国民に医療機関を選ぶための基準を提供しようとしているのが、認定医制度です。現在日本においては事実上の矯正歯科における専門医制度といわれています。
現在では、日本全国で約2100名の歯科医師が矯正歯科の「認定医・指導医」として、全国各地で活躍しています。しかしながら、実際には矯正歯科のは矯正歯科と看板に書いてあっても矯正歯科の認定医の資格がある医療機関とは限りません。というのは、先ほども述べたように、現在の日本の法律では、歯科医師である限り法律上はどの専門分野の治療をしても良いことになっており、診療科目に矯正歯科を標榜をすることは自由だからです。
従って、看板に矯正歯科と書いてあるからといって必ずしも良質な矯正治療を受けられるとは限らないのです。そういう意味でも、認定医制度は矯正治療を受ける際の歯科医師選びの一つの目安になります。(※歯科医師の技量にも個人差があります。絶対的な指標ではないことをご了承ください)
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